残像リグレット 歌詞欄(Lyrics)秒速30万キロで放たれた光 僕の網膜に届く頃にはもう 死んでるかもしれないって話 なんだか今の自分みたいだな 点滅する航空障害灯に ありもしない星座を描いては消した ヘッドフォンボリューム上げたって 心臓のノイズは消せやしない 何かを信じてみたいのに 信じられるものが何もない そんな矛盾を抱えたまま 息をしている 理由が欲しい 見えやしないんだよ 届きゃしないんだよ それでも何万回 空を見上げた? コンクリートに額を擦り付けて 祈った夜があったろう もう存在しない星の残像に 馬鹿みたいに手を伸ばす それがお前の答えじゃねえか スクロールした指の先 誰かの成功(サクセス)が眩しくて目を細めた ガラスに映った冴えない顔に 悪態ついて目を逸らしたんだ 「才能」だとか「運命」だとか 便利な言葉で蓋をするなよ 空っぽだって叫んでるのは まだ満たされたいってことだろ 正しい答えはいらないから 間違っていいと誰か言ってくれ そんな弱さを握りしめたまま 夜の底で ただ立っている 正しさなんて知るもんかよ! 綺麗事なんてもう聞きたくない 世界中から笑われたって この鼓動だけは偽れないんだ アスファルトに唾を吐きつけて また震える膝で空を見た 何者にもなれない僕らの 唯一許された抵抗だろう 空っぽのままで手を伸ばすんだ 星になんてなれなくていい 綺麗に輝けなくていい ただ、この疼きが この衝動だけが 俺が俺であるための 唯一の証明なんだ だったら―― 見えなくたっていいんだよ! 届かなくたっていいんだよ! この手が伸ばした軌跡の その果てをこの目で見たいんだ アスファルトを蹴り上げて 昨日より高く跳んでやる 今は届かないあの星の光で 未来の自分を照らし出す それが俺だけの夜明けだ |