【KABUKI】金にて、見栄を斬る ――嘘が美徳と化す、この国で。 「見得」はまだ、生きているか。 歌詞欄(Lyrics)されば 世の中 金。 金こそ 力。 なければ 動かぬ 歯車も、 ひとたび 音を立てて 動き出す。 たとえ 愛 あろうとも、 たとえ 義理 あろうとも…… 始まらぬのだッ! 世の中は 清らかにして 穢れ、 光の裏に 影を孕む。 されど 人の世とは かくも儚く、 飯 一つ 買うにも 金が要る。 子を抱き、 親を養い、 夢を追わば、 金が要る。 笑おうぞ、泣こうぞ。 いかに心が 満ちていようとも―― 財布が空ならば、 始まらぬッ! 故に申す! 声を大にして 申すッ!! 「世の中 金だ! 金がなければ 始まらぬッ!!」 (ドン!!!) ……とは申せど、 その金に 心を売るな。 金は、使いし者の 映し鏡。 正しき手にあれば 人を救い、 邪な手にあれば 世を滅ぼす。 さぁ―― 見得を 切れ。 己の命、 何に賭けるや!? 金に泣くか。 金で笑うか。 選ぶは、おぬしで ござる。 |