『冬のはじまり坂』 歌詞欄(Lyrics)【一番】 吐く息も白く凍える はこだて 巴(ともえ)の坂に ひゅるり ひゅるりと 風が哭(な)く 枯葉舞い散る 石畳 あなたの影を探してる 「必ず帰る」と 言ったのに 最終便の船が出りゃ 未練ちぎれる 波しぶき ああ… 冬のはじまりは いつも 切ない 【二番】 ガス灯(とう)の灯りに寄り添って 交わした 約束 覚えていますか ふわり ふわりと 初雪が 肩に落ちては はかなく 溶ける まるで二人の夢のよう 「幸せにする」と 言ったのに 沖行く船の 漁火(いさりび)が 滲んで揺れる この瞳 ああ… あなた恋しくて 胸が 張り裂けそう 【三番】 坂の上から 見下ろせば 港の灯りが遠ざかる はらり はらりと 雪が舞う ひとり佇む十字街(じゅうじがい) もう逢えぬ…こと 知りながら 「忘れてしまえ」と 言ったのに この坂道に 思い出を 埋めて 生きろと 言うのですか ああ… 女ひとりの 冬がまた来る あなた恋しや 巴(ともえ)の坂よ |