花月幻妖譚 歌詞欄(Lyrics)苔むす石段(いしだん) 露(つゆ)にぬれて 古井戸(ふるいど)の底 星(ほし)砕(くだ)け 障子(しょうじ)揺(ゆ)らす 宵(よい)の風(かぜ) 誰(だれ)か欄干(らんかん) 撫(な)でる爪(つめ) 水鏡(みずかがみ)に 指(ゆび)ふれり 波紋(はもん)ひろがり 面影(おもかげ) 唇(くちびる)動(うご)けど 声(こえ)出(い)でず 涙(なみだ)月(つき)の 雫(しずく)と ああ 水鏡(みずかがみ) 開(ひら)けり 月影(つきかげ)踏(ふ)みて 小川(おがわ)を 曼珠沙華(まんじゅしゃげ) 朱(あけ)に燃(も)ゆ 君(きみ)がためなら この身(み)朽(く)つとも 橋(はし)のたもとに 朽木(くちき)あり 咲(さ)くは亡(な)き人の 執心(しゅうしん) 裾(すそ)重(おも)しや 夜霧(よぎり)の衣(ころも) 耳朶(みみ)すますは 幻声(まぼろしごえ) 楼閣(ろうかく)霧(きり)に 道(みち)失(う)せど 暁(あかつき)こそは 恐(おそ)れめや 触(ふ)るる指先(ゆびさき) 氷(こおり)のごと 露(つゆ)と消(き)えゆく この命(いのち) ああ 水鏡 開けり 月影踏みて 小川を 曼珠沙華 朱に燃ゆ 君がためなら この身朽つとも 古鏡(ふるかがみ)に 朱(あか)褪(あ)せて 泉(いずみ)の音(おと)は 昔語(むかしがた)り 蛍(ほたる)となりて 精(せい)散(ち)る 水底(すいてい)の月(つき) 消(き)えぬままに ああ⋯⋯ 夜霧(よぎり)深(ふか)し ああ⋯⋯ 水鏡(みずかがみ)虚(むな)し 青髪(あおぐし)沈(しず)む 水底(みなそこ)に 波紋(はもん)や 静(しず)かに 鎮(しず)めり |