舟唄 歌詞欄(Lyrics)水面に揺れる 一隻の小舟 知る人のない 一隻の小舟 主人の帰りを 待つかの如く ただ淋しげに 揺れていた 嵐が去った 水無月の夜 嘘のように 静かな夜 濁りきった 水だけが 嵐の後を 知らせていた ああ 小舟よ 誰を待つ お前の主人は 誰なのか 綱でつながれ 錆びつくまでに 碇をおろして 何を待つのか 一枚沈む 小さな木の葉 小舟のそばを 彷徨う木の葉 一時寄り添い やがて離れ また一人きり 波に揺れる 月がのぼれば 今宵もまた 束の間照らす 小舟の影 時をかぞえる こともなく ただ水面に うたれていた ああ 小舟よ 夢を見たか お前の主人は 還るのか 綱でつながれ 朽ちる前に 碇をあげて 旅立てるのか |