知らない同志 歌詞欄(Lyrics)[Verse 1] 言葉は揃っていても、重なり合う気配がなく 温度のない笑顔が、室内灯みたいに点滅してる 机を挟む距離だけが、日に日に深くなっていき 会話は角を持ったまま、机の上で止まってる 整いすぎた書類の山が、静かに優先順位を語り 息をひそめる場所だけが、地図にないまま増えていく いつもと違う書式の資料が置かれていて 少しだけ余白が多く、クセのある配置だった その作り手に会ったことはなかったけれど どこかに似た歩幅で進む誰かを感じていた [Chorus 1] どこかで、自分と同じ角度で立ってる人がいる 知らないままでも、なぜか心がゆるむ 誰にも気づかれない距離で並んでるようで その存在が、背中のどこかを支えてくれた [Verse 2] 呼ばれてもいないのに、笑ってみせる場面が増える 話が終わった後だけ、こちらを見る笑顔が浮かぶ コピー機の順番は、なぜかいつも一番最後 間違っていない返事なのに、空気をざらつかせる あの日見た資料のレイアウトが少し崩れていた 整列の中に浮く小さな違和感が目を引いた そこにルールを守りきらない誰かの輪郭があって その存在が、不思議と残って離れなかった [Chorus 2] どこかに 無理して笑っていない誰かがいる 正しさじゃなくて 静かに立っている気がした 声をかけなくても感じた ゆるぎない距離 その存在が 背中の奥に火をともした [Bridge] 手を振るわけじゃない でも並んで歩いている気がしていた 同じじゃなくても 繋がれる何かがある あの静けさに 気づけたことだけで この景色に背を向けずにいられる 知らない誰かがくれた 静かな勇気を抱えている [Chorus 3] 今もどこかで 戦っている誰かがいる その姿を知らなくても わかるような気がした 小さな火種が 胸の奥で燃えはじめて 誰の言葉にも消されない強さを灯しだした ひとりじゃないと信じなくてもいい 誰かの静けさに 答えるように進む この場所にいるままで 立ち向かえる気がして 今日もまた歩き出す |