十日間のホタルルシフェリン | ルシフェリンとATPとルシフェラーゼ | Ten Days of Firefly Luciferin 歌詞欄(Lyrics)[Verse 1] 川辺に ゆれる あの 灯(ひ)たちは まだ 声にならない 命のシグナル カワニナを追い 泥に 眠って あなたに 会うためだけに 生きていた [Pre-Chorus] 春雨の 夜に そっと 目を 覚まし 季節を またぎ 羽化の 時を 待つ 夜風が 背を 押したなら 君に 会うために 空へ 舞い立つ [Chorus] 僕の ホタルルシフェリン が 囁く 「まだ 伝えたい 光 がある」と ATP(エーティーピー)がくれた 力 ルシフェラーゼ が そっと 導く 励起(れいき)の 果て 静かに 戻る その 瞬間 どうか あなたに 届きますように [Verse 2] 露 一滴(ひとしずく) 命の すべて ルシフェリン が 酸素(O₂)を 抱きしめる 過酸化 の 橋が そっと 現れて 光子(フォトン)が ふわり 闇を 裂いてゆく [Pre-Chorus] 電子 が 跳ねて 励起 の 頂へ 魂 揺らぐ 一瞬 の 煌めき そこから 基底(きてい)へ 静かに 落ちてく 光 という 名の 優しい 帰還 [Chorus] 見つけてほしい 私は ここに ただ 光ることしか、できなくて 酸素が 満ち、CO₂(シーオーツー)が 旅立つ 時 発光器 は 輝き出す ラジカル が 閃き 命 が 煌めく はぜた 光 の 音が あなたに 届きますように [INSTRUMENTAL INTERLUDE] (ピアノとストリングスによる幻想的な間奏) [BREAK] 励起 という 一瞬 の 鼓動 は 永遠 の 願い を 放つ ための 準備 光 に なる ことでしか 伝えられぬ 想い そして 私は 静かに 基底 に 還る―― [Final Chorus] やっと 出会えた この 光 の 中で 君の 鼓動 が 私の 影 を 照らす ルシフェリン が 胸 を 灯して ルシフェラーゼ が 想い を 解く モールス の ように 光 が 紡いで 発光器 の 奥 まだ 燃えてる [Final Chorus] 電子 が 跳ねた 最後 の 瞬間 励起 の 奇跡 が ふたつ 結び合う ATP の 鼓動 が 命 を 揺らし 重なり合う 発光器 は 美しく 命 の 灯 が 消える その 日まで 私たちは 光りつづける |