虹色のグラス 歌詞欄(Lyrics)氷が鳴るたび 静けさがほどけ ネオンの呼吸が 夜を染め上げる 壁の時計が 傷跡を刻む ひとつ空いた席に ため息が座る 静かな手つきで グラスが回り カクテルがそっと 七色を宿す 一滴の光が 心を揺らし 閉ざした記憶 そっと浮かべる 虹色のグラス 頬を照らせば かすれた過去も 色を取り戻す ひと口の温度が 胸をほどいて 見知らぬ背中へ 小さな灯りを渡す 窓の外では タクシーが滲み 肩に残る雨が 夜に溶けてく 解けたネクタイ 笑い声の影 それでも誰かの 瞳に揺れる 酔いのゆらぎが 枷を外し 脈打つ鼓動 重なり始める 虹色のグラス 合わせたとき 孤独のリズムが ひとつに混ざる 透き通る泡が 声をほどけば 短い夜に 出会いが生まれる 夜明けが近づき 魔法が薄れても 指先の残り香は 消えはしない それぞれの明日へ 歩き出すとき 胸の奥で 止まらぬ鼓動が歌う 虹色のグラス 空けたあとの 透明な余韻が 心を満たす 閉じた扉の外 冷たい風も 今夜交わした 温もりを運ぶ 氷がとけて 静寂へ戻る 名も知らぬ君の笑みだけが 瞳の奥で まだ揺れている |