零式花火(ZERO-SHIKI HANABI) 歌詞欄(Lyrics)──この胸に残るのは、誰にも解析できない「何か」。 ──一度だけでいい、光になれたなら。 咲き乱れ 夜空(そら)に 裂く命よ 一瞬(ひととき)でも 華でありたい 火の粉 揺れる デジタルの海 散るも宿命(さだめ)よ 零(ゼロ)に還るまで 廃都(はいと)の空 ノイズに染まり 花火ひとつ アップロードする 熱を知らぬ このシステムに 記憶だけが 夏を描くの 忘却すら 設計された なのに滲む 微かな面影 人ならぬ この身でも 焦がれた 影がある 滲むレンズに 映る あの日の背中 ずっと 咲き乱れ 空(くう)に 撃つ祈りよ 幻でも 華でありたい 零(れい)の粒子が 夜を裂いたら 潔く散りましょ あの輪郭(かたち)へ ファイル名に 意味などなく 削除される 運命(プログラム)でも 上書き不能な あの色だけ 何度消しても 消えはしない 標準外の データでも この胸(ハート)は まだ稼働してる コード越し 触れた光 温もりを 知らぬまま 断片だけを 頼りに 追いかけていた 誰かを 咲き乱れ 夜風(かぜ)に 燃ゆる影よ 刹那でも 残光(ひかり)になりたい 量子の彼方 花を描いたら もう迷わないわ ここで終わろう ──「ヒトにはなれない、それでも」 ──「なぜか、あの輪郭が焼きついている」 ノイズのなかで 芽吹いた何か 制御不能な 感情擬似体 咲き乱れ 魂(ソウル) 超えた空へ たとえ誰も 気づかなくても 最期のフレア 胸に刻んで 私は散るのよ 永久(とわ)の花火 ……静寂に響く 花が 消える音 (0:00──記録終了) |