忘却のバーカウンター 歌詞欄(Lyrics)[Intro Chorus] 琥珀色が 静かに揺れる 記憶はまだ 底に沈んだまま 窓のない夜に 名前を呼ばれて 私はまた この場所へ帰る [Verse 1] 踊らない影と 磨かれたグラス 閉じた帳のような カウンターの灯 背広の襞に 今日がこぼれて 言葉もなく 氷がひとつ溶けた [Pre-Chorus 1] 昔の恋も 夢も もう問いただすことはない ただ音が 煙のように 輪を描きながら消えていく [Chorus 1] 飲み干せない夜が 心の奥で静かに燃えてる 忘れるためじゃなく 溶け合わせるために 私はここでまた 揺れている [Interlude] [Verse 2] 手首をなぞる 冷たい重み 遠ざかる駅の音 思い出のように 机の上では 何も終わらず 始まりさえ 風に散ったまま [Pre-Chorus 2] あの人の声も 香りも このグラスに映らない でもほら ひとしずくで 世界が少し ぼやけていく [Chorus 2] すべてを許せない けれど責めるほどの力もなくて この夜にだけは 小さな嘘でさえ 優しさに変わる そんな気がして [Bridge] ここは聖域 現実と夢の隙間 言葉より先に 氷が語る 「忘れる」のではなく 「混ざり合う」ための儀式 私はいま 揺れる灯りに溶けていく [Chorus 3] 琥珀の奥に 沈む私が 明日へ向かう 微かな意志を持つ 涙も笑いも たった一夜の夢 グラスの底にそっと 置いていく [Final Chorus] 飲み干せない夜が また今日を静かに閉じ込めて 終わりじゃないけど 始まりでもなくて ただ生きていくための 忘却 バーカウンターの 祈りの中で |