くしゃくしゃの指令書 歌詞欄(Lyrics)[Intro] 配られた声で 朝が始まる 正解通りの足音で進む 「いい子だね」って微笑むだけで わたしの名前は 置き去りだった [Verse] 机の中に 隠してたのは くしゃくしゃの一枚の紙 「こうあるべき」って書かれてたけど サインは空白のままだった [Chorus] やめた やめた やめたのよ 命じられた“わたし”は もう終わり その紙 今日 初めて破った その音が わたしの声になった [Verse] 泣かない私が “エラい”らしい 黙れば正解 喋れば減点 「がんばってるね」その一言だけ 声の色を ひとつずつ失くした [Pre-Chorus] 「好き」も「嫌い」も 言えなかった 黙るほどに褒められた世界 何も言わずに笑ってたら 「完璧だね」って 誰のため? [Chorus] やめた やめた やめたから 期待のマニュアルは捨てたのよ くしゃくしゃになったその一枚に いま わたしの声を乗せた [Bridge] 返して 奪われたままの わたしの声を 何度も書いて 何度も消した 「好きにしていい?」と問うたページ くしゃくしゃのその指令書に やっと今 わたしの名前を書いた [Break] 破って、握って、投げつけて 拾って、睨んで、燃やして、笑って 何度も壊れてきたけど それでも消えなかった “わたし” [Chorus] やめた やめた 本当にやめた 借り物の声じゃ届かないから 泣いて、噛んで、叫んで、光って わたしの足で 生まれ直すだけ [Outro] くしゃくしゃの紙のすみに 書いた、たった四文字 「私でいい」 |