灯 歌詞欄(Lyrics)幼いころ見た世界は 眩しく煌めいて 手を伸ばせば何でもできる気がしていた 世界の色が 褪せて見えるのは何故? 自分が何者にも 成れないと知ってしまったから ただ鼓動を止めずに 灯(あかり)を絶やさない そんな生に意味はあるのかな 今日もまた膝を抱え 答えのない自問自答を繰り返す あぁ 忌々しい朝日は私を逃がしてはくれないようだ 分かっているんだ 世界は私なんか見ていなくて この怨嗟(えんさ)も慟哭も ただ空しく宙に消えていくだけ ねぇ神様? なぜ私を生かすの? 問いかけに返答があるはずもなく 血に濡れた手首の 齎(もたら)す痛みだけが 私に生を実感させるんだ 時々思い出すのは 君の声と背中 置いてきた約束がまだ 胸で揺れている 「なれなかった私」と「なりたかった私」 ふたつの影が伸びてく 沈む夕陽の中 灯(あかり)を抱いて 消えないように 震える手で 今日も守っている 君の傍で笑えたなら それだけでいいのに それすらも 私には過ぎた願いみたいだ 誰にも言えない想いを 夜空に 静かに解き放つ 灯(あかり)よ どうか この心の隅に ひとつ残って もう少しだけ “生きていたい”と思わせて |