『片目で見る空』 歌詞欄(Lyrics)てるてる坊主が 空をにらんでる 君とさした傘の中 ことばが詰まった 水たまりを飛びこえた ほどけた靴ひも そのままで 笑って走る君を ピンボケで残した午後 ねぇ どうしてだろう 心ってすぐ濡れるほうばかり選んじゃう 濡れちゃいけないのに それでも 会いたくなってしまうんだ 片目だけで見た風景に ぼんやりと 君が浮かんでた くもりがちのこの街すら 少しだけ 愛しく思えた 恋ってたぶん 晴れるのを待つより いまの曇りを 受け入れることなのかもね 風のすき間に 君の声がまぎれて ふたりで入った傘に 気づかぬすき間 君は僕を どんなふうに見てた? 片っぽだけじゃわからないんだ でも いまならわかる気がする あの沈黙にも ちゃんと意味があって ラジオの声みたいに 少し遅れて届いてたんだね 片目つぶるたびに 浮かぶのは君の背中 完全じゃなくていいってことを 君が教えてくれたから 恋はきっと パズルみたいで ピースが足りなくても 綺麗に見えるんだよ あの時 “またね” が言えたなら 違う空を見てたのかな でもこの鈍い光の中じゃないと 僕は君に 気づけなかった 片目で見てた世界が ゆっくりにじんで あの夏の終わりに やっと輪郭を持った 両目をひらいたら 景色がにじんでた まだ全てを受け止める強さはないけど 恋をするってことは たぶん 目に見えないものを 信じること 君を見て やっと気づけたんだ 完璧じゃない空を これからも 見上げていく 片目で見た夢を そっと胸に しまいながら |