6⃣ 穢土にて 歌詞欄(Lyrics)屍を埋める男と屍を探る男そして屍を掘る男どもが示し合わせたわけでもなく不思議に集う砂浜には、群青の陽が射し、寄せては返す吐気という波間に細く白い腕を艶めかしく伸ばす女の背骨がじんわりと背鰭の形をなしていき、彼らの目の前で骨ばった鎧魚が女の白く艶めかしい皮膚を突き破り棘の開いた背鰭をはためかせて、力強く尾をばたつかせた。鎧魚の腹には四つの節からなる鉤爪がばらばらにくうを掻き、軟らかい女の肉に食いこませたまま海から油分を得、七つの色を纏う魚は「縛るのが趣味なのさ」とせせらわらう。 おのおのスコップを手にし荒波の幽閉に屈しようとしている女を救い出そうとする三人はそれぞれ、砂を浮きあがってくるちいさい蠍の軍に足許をとられた。男たちの目的であった屍を食らい、蠍は電磁波でしか滲ませられぬはずの汗をかき浜辺を群青に濡らした。それらは蠍の武勇伝として語り継がれるだろう、男たちの一族は過ぎ行く旅路の障碍と記憶されるにとどまり、やがて温むこの地では〈草臥れた男たち〉という詞だけが明るい砂浜の汚穢となって、黒き雲の海を編む。麓には「もてない奴らなのさ」と嘲る、七つの涯。 |